人事給与システムにおいて、データ移行を行うタイミングは、いくつかあります。そのひとつは他システムとの連携です。例えば給与システムのデータを会計システムへ連携するというような場合です。この場合にネックとなるのは、給与の人は会計の事は分からない、会計の人は給与の事は分からない、という事です。外から見るとどちらも似たような部署に映るかもしれませんが、実はこの2つは全く違うものなのです。そのため、お互いを結ぶ共通語というようなものがありません。ここをいわば翻訳する作業こそがデータ移行のキモなのです。ここで翻訳がうまく行けば、スムーズにデータを受け渡すことが出来ますが、もしも間違ってしまうと、とんでもない結果が出てしまいます。翻訳作業は非常に重要なので慎重に行う必要があります。

それでは何を翻訳するのでしょうか

ここでは分かりやすく、翻訳という言葉を使っていますが、専門的にはデータ変換ともいいます。このデータ変換とは、あるシステムから別のシステムへ受け渡しをする際に受け入れ側のシステムが分かる内容に書き換えることを言います。今回の例で言うと、人事給与システムから会計システムへのデータ移行を行うために、データ変換をする、ということです。それでは何を変換するのかというと、お互いのコード番号です。例えば人事給与システムで「固定給」となっている項目を、会計システムの「従業員給与」という項目に変換するのです。システム上は、それぞれに英数字からなる番号が振っているのが普通ですから、例えば前者で5101という番号があれば、これを後者の453に変換する、というような事を行うのです。

具体的なデータの移行テクニックとは

このようにデータ移行には、必ずデータ変換が伴いますが、それ以外にも前者にあって後者にない項目を削除するとか、並び順を変えるとかの作業が必要になります。これらをどうやって行うかという問題ですが、最も安全なのは、データベース連携です。略してDB連携とも言いますが、それぞれのシステムのデータベースに直接接続した第3のシステムを作り、そこの中に変換のためのテーブルを設けて、データの受け渡しを行う方法です。これなら、一度構築してしまえば人間の手が入りませんので、最も安全です。しかし、この方法の問題点は、システムのメーカーでないと対応出来ない、という点です。これはそれなりにお金がかかるので、次善の策としては、データをエクスポートしてからアクセスで変換してインポートする、という方法もあります。こちらもそれなりに知識が要りますが、メーカーでなくても制作できるので、費用的には低く抑えられます。